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離職率が高い企業の特徴とは?SPIも活用して定着率アップを目指そう

  • SPI3の活用

2020年05月12日

業界を問わず人手不足が続く今、「苦労して採用した若手がまた辞めてしまった」「どうしても人材が定着しない」といった悩みを抱える人事担当者は少なくありません。離職率が高い企業の特徴を踏まえて、離職率を低減させる有効な取り組みと、SPIの活用方法についてご紹介します。

離職率とは?

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離職率は、その企業において、一定の期間内で退職した従業員の割合を示すものです。一般的に、離職率が高い企業は人材が定着しにくい企業であると判断されます。しかし、一概に「離職率が高いから、良くない企業だ」とは言いきれません。離職率は不可抗力によって上がることも少なくないからです。

例えば、スタートアップ企業などでは、元々独立志向やキャリアアップ志向が高い人材が多く、一定の役割を果たしたところで円満に退職するケースが少なくありません。新規事業の立ち上げで大量採用をすれば、それだけ離職の確率も高まります。

とはいえ、離職率が高いことを懸念する求職者が少ないわけではありません。採用コストの増大や従業員のモチベーション低下にもつながる可能性があるため、できるだけ低減するのが望ましいといえるでしょう。

なお、離職率の算出方法に定義はありませんが、厚生労働省の資料など一般的に用いられているのは、下記の計算式となります。

離職率=一定期間内の離職者数÷1月1日現在の在籍者数×100%

入社後3年以内の離職率は30%以上!その転職理由は?

厚生労働省が2020年に公表した離職状況によれば、2017年大卒者の就職後3年以内の離職率は32.8%で、前年より0.8ポイント増加しました。高校卒の3年以内の離職率は39.5%(前年比0.3ポイント増)で、大卒・高卒ともに30%以上の離職率となっています。

それではなぜ、離職してしまうのでしょうか?

転職をして別の企業に入社した人を対象に、厚生労働省が2020年に行った「雇用動向調査結果」によると、前職を辞めた理由として、次のようなものが上位を占めています。

<前職を辞めた理由>
・給料などの収入が少なかった
・職場の人間関係が好ましくなかった
・会社の将来が不安だった
・労働時間、休日等の労働条件が悪かった
・能力、個性、資格を活かせなかった


※男女ともに1位、2位を占めた「その他の理由(出向等を含む)」「定年・契約期間の満了」を除く

また、厚生労働省が2020年に行った「上半期雇用動向調査結果」の「産業別離職率」によれば、下記の業界や業種の離職率が高いことがわかっています。

<離職率の高い業界>
1位:宿泊業、飲食サービス業 15.3%
2位:教育、学習支援業 12.2%
3位:サービス業(ほかに分類されないもの) 11.0%

離職率が高いのは、消費者に直接、サービスを提供する業界が多いことがわかります。

離職率が高いことで考えられるリスク

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続いては、離職率が高いことによって、企業にどのようなリスクが起こりうるのか見ていきましょう。


採用コストがかかる

離職率が高いと、企業は絶えず人材を採用する必要があり、それだけ採用コストが膨らみます。
就職みらい研究所が公表している「就職白書2020」では、求人サイトへの掲載費用をはじめ、説明会や面接会場の手配、交通費など、1人あたりの平均採用コストは新卒が93.6万円、中途が103.3万円となっており、決して安い金額ではないことがわかります。


マンパワーの損失につながる

採用活動には、人事担当者や面接官、育成担当者など多くの人が関わっています。離職率が高いということは、こうしたマンパワーを消費していることになり、関係者の士気を低下させます。


風評被害につながる可能性がある

離職率の高さは、長時間労働やサービス残業のイメージに直結しがちです。「人の入れ替わりが激しい、きつい企業」といった評価が一度ついてしまうと、払拭するのは困難でしょう。

離職率が高い企業の特徴

上記で紹介した転職理由を踏まえて、離職率が高いといわれる企業にはどのような特徴があるのか
見ていきましょう。

休暇が取りにくい

働き方改革関連法の施行によって、時間外労働や長時間労働の規制、有給休暇を取りやすい環境の整備などが進み、どの業界もワークライフバランスの確立に向けた取り組みが強化されています。しかし、自由に休みを取ることが容易ではない業種や、既定の休日以外は休みにくい風潮の企業が存在することも事実です。
たとえ、やむをえない状況であったとしても、働く人の当然の権利である「休み」が自由に取れない環境は、従業員満足度を著しく下げ、離職を考えるきっかけになってしまいます。

評価処遇の不全

労働量や成果に対する評価は、社員のモチベーションに大きく関わります。
「働いた分、給料が上がった」「会社への貢献度が認められて、昇進した」といった適正な評価は、報われた喜びとともに、仕事への前向きさを引き出します。
反対に、「実力より経験年数が優先される」「努力が反映されない」など、不透明で公平性に欠ける評価制度は不満感や徒労感につながり、離職意思を高めることになるでしょう。


コミュニケーションの不全

人間関係が複雑だったり、閉鎖的な風土だったりして円滑なコミュニケーションがとれないと、新人は誰にわからないことを聞くべきなのか、誰の指示に従うべきなのかがわからず、気を使って疲弊してしまいます。そして、在職者は新人がコミュニケーションをとらないと勘違いし、新人に対する評価を下げる可能性があります。
結果として、相互不信による誤解や不満といったネガティブな感情が蔓延し、新人は誰にも悩みを話すことができないまま、離職によって問題解決を図る人が増加する可能性があります。

また、コミュニケーション不全に陥った組織では、人材を育てたい気持ちはあっても適切な育成やフォローが行えていないケースが少なくありません。不完全な育成やフォローは、社員に「会社に大切にされていない」という気持ちを抱かせ、長く働き続ける自信を失わせてしまいます。


仕事への不適応

面接時や採用時の仕事内容の説明が不足していたり、候補者側が誤って理解していたりすると、入社後に「強みであるスキルを活かせるシーンがほとんどない」「配属先の仕事内容がイメージと全く違った」といった明らかなミスマッチや、「思っていたのと何かが違う」といった漠然とした不満の原因となります。
こうした仕事内容へのギャップは、離職の引き金になることが多いでしょう。


離職率を下げる取り組み

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離職されてしまう企業の特徴を見ていくと、企業と従業員とのあいだに、ミスマッチが生じていることが大きな原因であるとわかってきます。

実は、学生や転職希望者は「安心して働けそう」という衛生要因と、「やりがいがありそう」という動機づけ要因の両方で企業を見て判断しています。これを踏まえて、企業側は両側面から偏りのない情報を提供することが、ミスマッチによる早期離職を防ぐことにつながると理解しておきましょう。

2016年に行った経済産業省の調査によると、離職率を下げる効果があった人事施策として、下記が挙げられています。

1. 賃金・評価に関する人事施策
・成果や業務内容に応じた公平な人事評価
・能力や適性、実績に応じた評価

2. 労働環境に関する人事施策
・時間外労働の削減、有給休暇をはじめとする休暇制度の利用促進
・ライフステージなどに配慮した柔軟な勤務時間(フレックスタイム制・短時間勤務等)
・職場環境、人間関係への配慮(社員間の交流を深める仕組みの構築、ハラスメント防止等)
・作業負担の軽減や業務上の安全確保の徹底

3. 社内体制に関する人事施策
・キャリアプランやライフプラン、希望に応じた配置に関する相談体制の確保

SPI離職率の低下防止に活用できる!

ミスマッチを防ぎ早期離職数を低減する人事施策には、適性検査であるSPIを活用することができます。

前述の「離職率を下げる取り組み」でご紹介した人事施策のうち、次の2点については、積極的なSPIの活用をおすすめします。

・能力や適性に応じた評価
公平で適切な昇進や昇格を行うには、本人の能力や適性の活かせる仕事や職場への配属や任用が重要です。
SPIのデータを活用すれば、潜在性も含めて一人ひとりの可能性を判断することができるでしょう。

・職場環境、人間関係への配慮
労働時間や休日の取得のしやすさといった職場環境全体の改善に加えて、職場において周囲と問題なくコミュニケーションがとれ、上司と信頼関係を構築できるようにする取り組みは非常に重要です。
SPIの「人物イメージ」欄、および組織への適応のしやすさといったデータは、一人ひとりのタイプを踏まえた関わり方を明らかにしたり、適切な配置検討を行ったりと、職場での円滑な人間関係の実現にも役立ちます。
個人の特性や志向に合わせて部署や上司、仕事内容を選ぶことは、離職率低減にも大きな影響を及ぼす可能性があるでしょう。

SPIを含めた有効な施策で離職率を抑えよう

入社した人のうち、30%が3年以内に辞めてしまうというのは、企業にとって大きな問題です。

離職率を低減するには、まず、採用時に起こりがちなミスマッチを抑えます。そして採用後に、適切な人材の配置や配属を行いましょう。職場環境を定期的に見直したり、評価が適切に行われているか確認したり、働きやすさを考えてフォローをすることが重要です。

SPIを実施して、検査結果のデータを有効に活用しながら、人材流出防止に努めてみてください。

離職率を下げたい...人事施策に活用できるリクルートの適性検査

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