
未経験者採用のメリットとは?採用時に見るべきポイントも解説
- 採用のノウハウ
- SPI3の活用
2020年04月14日
人材不足で優秀な経験者がなかなか採用できない今、未経験者に目を向けて採用活動をしてみるのもひとつの手です。未経験者を採用する場合のメリットと、採用時にどのような部分をチェックしたら良いのか、見るべきポイントを紹介します。
未経験者採用のメリットとは?採用時に見るべきポイントも解説
売り手市場が続く今、「経験者の採用が難しくなった」と悩む採用担当者は多いのではないでしょうか。時間とコストをかけても、優秀な経験者がなかなか採用できない...。そんなときは、未経験者に目を向けて採用活動をしてみるのもひとつの手です。
ここでは、未経験者を採用する場合のメリットと、採用時にどのような部分をチェックしたら良いのか、見るべきポイントについてもご紹介します。
未経験者の3つのタイプと採用時のメリット
人手不足の昨今、「経験者が採用できないなら未経験者採用に舵を切る」という判断をする企業は少なくありません。一方で、現場の責任者や採用担当者は、「未経験者で本当に大丈夫なのか」「育成に時間と手間をかけたのに辞めてしまうというパターンが多いのではないか」と不安に感じるのではないでしょうか。
ただし、一口に未経験者といっても、仕事そのものの経験がないのか、職種経験なのか業界経験なのかでタイプが分かれます。
まずは未経験者のタイプについて把握し、それぞれのメリットについて解説します。
未経験者
未経験者は、応募した職種で就業した経験はもちろん、業界経験もまったくありません。知識は独学レベルで、採用後は基礎から教える必要があり、育成には時間とコストがかかります。
しかし、前職の知識や経験が邪魔をしない分、育成しやすいというメリットがあります。
「以前の会社ではこうだった」「私が教わったやり方は違う」というように、過去の経験に固執せず、会社の方針ややり方に素直に従ってくれる人が多いでしょう。
職種未経験者
職種未経験者は、応募した職種での就業経験はないものの、同じ業界で働いた経験がある場合を指します。職種未経験者は、業界についても仕事内容についても一定の知識を有しています。
育成期間はそれほどかかりませんので、早期戦力化が期待できるでしょう。
業界未経験者
業界未経験者は、異業種からの転職ではあるものの、応募した職種での就業経験がある場合を指します。
業界が未経験なだけであれば、ある程度の業界知識さえ身につければ、即戦力として期待できます。
職種未経験者、業界未経験者ともに共通しているメリットとして、未経験で異職種・異業種にチャレンジしようとしていますので、前向きで意欲に満ちている点も挙げられます。
また、未経験で転職を繰り返してもスキルが身につかず、人材としての魅力を損ねてしまう危うさも理解しているので、ちょっとした失敗や挫折ではへこたれない人が多いでしょう。むしろ、これまでの経験を活かして業務を改善したり、新しい考え方で仲間にヒントを与えたりと、会社に新風を吹き込んでくれるかもしれません。
採用から育成までのプロセスがうまくいけば、経験者以上にきちんと定着して戦力化してくれる可能性が高いといえます。
未経験者の採用時に見るべきポイント
未経験者採用が成功するかどうか、カギを握るのが選考です。
特に面接においては、きちんとポイントを絞って人物を深く理解し、候補者の資質を見極めて適性を判断することが人材の定着につながります。そこで、企業によって重要度は変わりますが、未経験者採用において見ておきたい主なポイントは3つあります。
<未経験者の主なチェックポイント>
・基本的なマナーが身についているか
・ゼロからがんばれる前向きさと成長意欲があるか
・コミュニケーション能力があるか など
上記の3つ以外に、応募職種に対する適性や個人の資質、ポテンシャルを確認することも重要です。しかし、適性やポテンシャルなどは、面接ではなかなか見えにくいのが実情です。
そこで、活用したいのが適性検査のSPIです。
未経験者採用でSPIを活用する
SPIでは、履歴書や面接では読み取れない「基本的な資質」「人となり」などの理解を深めることができます。
その中でも未経験者採用で重視すべきなのが、ビジネスパーソンとしてどのような仕事でも共通して求められる「汎用的な知的能力」です。
汎用的な知的能力とは、コミュニケーションや思考力、新しい知識・技能の習得などのベースとなる能力で、SPIではGATと呼ばれる「基礎能力」の検査項目で見ることができます。
基礎能力の測定内容は次のとおりです。
<基礎能力>
・言語:言葉の意味を理解し、文章や話の要旨を捉える力
・非言語:数的情報をもとに解を導く力や、論理的思考力
基礎能力は、思考力や知識・技術の習得能力と関連が深く、蓄積された情報の量を示す「学力」とは異なります。
つまり、学校の勉強ができる人や、優秀な大学を出ている人でも、基礎能力が低いということは十分ありえるわけです。この基礎能力を把握しておけば、学歴などは優秀でも「相手に理解しやすいように話す力がなく、コミュニケーションがとりにくい」「新しい知識を習得しようという意欲に乏しい」といった、組織にはなじみにくいミスマッチな人材を採用してしまう可能性が低くなります。
特に未経験者採用では、知識や経験で劣る分、基礎能力のポテンシャルが重要です。
SPIを活用することで、優秀な未経験者を採用できる仕組みが整えば、経験者採用よりもコストを抑えて重要な戦力を獲得できるようになるでしょう。
未経験者採用は、適性と汎用的な知的能力の見極めが重要!
採用するなら未経験者よりも即戦力になる経験者、という考え方はまだまだ根強く残っています。しかし、未経験者採用にもさまざまなメリットがあり、眠っている優秀な人材を獲得できる可能性も大いにあります。
未経験者採用の成功のカギは、「適性と汎用的な知的能力の見極めである」といっても過言ではありません。SPIを有効活用しながら、経験者に勝る未経験者を採用しましょう。