お役立ちコラム

活躍できる外国人を採用するために
GSPI3を活用しよう!

2019年10月01日
  • SPI3の活用

優秀な人材確保が難しい昨今、外国人労働者の採用を視野に入れている企業も増えています。しかし、日本人ですら採用時のミスマッチが起きるのですから、言語や文化という壁があれば、失敗の可能性は高まります。そこで、ミスマッチを少なくするために、適性検査を受けてもらうことで、面接者が客観的な判断を下す材料とする方法もあるでしょう。ここでは、入社希望の外国人に適性検査を受けてもらい、自社で活躍できる人材かどうかを確認する方法をご紹介します。

グローバル採用で気になるポイント

人材確保のため、外国人労働者の採用を検討する際、日本人採用候補者とは違ったことが気になる場合もあります。

ここでは、短期の労働力ではなく、長期にわたって活躍していく戦力として採用したい場合に気になるポイントにはどのようなものがあるかをご紹介しましょう。

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● 「職務能力」や「社風」でのミスマッチ

例えば、「日本語は流暢だが業務をこなすだけのスキルがあるか心配」という能力面や、「採用候補者の性格が職場にマッチするだろうか」という相性面です。これらは、外国人ということに限らず、日本人を採用する際にも気になるポイントですので、採用過程で判断していくしかありません。

● 長期で働いてくれるか「定着」での不安

「外国人は定着率が悪いと聞くが自社でやっていけるだろうか」という心配もあるでしょう。ですが、リクルートが2011年7月に行った「日中大学生の就労観についての比較調査」の「望ましいキャリアパス」は何かという質問に対し、日中どちらの学生も「1つの会社に長く勤め、だんだんと組織を管理する立場になっていく」が一番多い回答でした。

すべての国にいえることではありませんが、就労ビザなどの問題がない限り、外国人もむやみに転職したいとは考えていないのではないでしょうか。

● 「価値観」の違いによる不安

「外国人ならではの価値観の違い」といった心配もあるかと思います。例えば、前述した「日中大学生の就労観についての比較調査」では、日本人学生は「居心地の良さ」を重視、中国人学生は「成長の機会」を重視していることがわかりました。

この結果を考慮すると、中国人学生の場合、「自身の成長が感じられない会社であれば転職する」可能性はあるので、「定着率」には影響するかもしれません。これは中国人に限らず、同様の価値観を持った外国人においては、同じ選択がありうるでしょう。

しかし、日本人と外国人は価値観が違うことが当たり前ともいえますので、この価値観を採用時の判断材料にしても意味がありません。ですから、最終的には「職務能力の保証」と「社風のミスマッチ」が、外国人採用で気にすべきポイントといえるでしょう。

外国人向け適性検査(GSPI3)で能力や性格を確認する

外国人採用を検討するにあたり、就労ビザの手配や在留資格の申請だけでなく、面接などで何を判断したらいいのか、採用経験がないとわからないことも多いでしょう。前述した「職務能力の保証」や「社風のミスマッチ」を避けて活躍できる外国人を採用するには、リクルートが提供する外国人向け適性検査(GSPI3)を利用するのもひとつの手です。

ここでは、GSPI3でどのようなことが判断できるのかについてご紹介します。

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● GSPI3では日本人と比較し、能力や性格の特徴を確認することができる

GPSI3では、通常のSPI3と同様に、能力検査や性格検査を行えます。GPSI3の能力点は「日本人大学4年生の就職希望者」、性格検査は「日本の一般企業人」を比較母集団としていますので、受検する外国人の文化背景や言語にかかわらず、個人の特徴を把握することができます。

適性検査は企業にとって、外国人の選考やポジションの配置、育成プランの立案において大きな助けとなるでしょう。GSPI3の導入によって、企業は適材適所の採用が可能になり、より組織の成長が期待できます。
適性検査のテスト形式や活用方法など、詳しい情報を下記でご紹介していますので、ぜひご参照ください。

>>適性検査とは?押さえておきたい活用方法や検査の種類について


● GSPI3の受検言語には、中国語や英語などがある

SPI3は人物の総合能力を測定できるツールですが、外国人の場合は日本語の読解力などの問題もありますので、正しく判断できません。GSPI3の受検言語には、英語、中国語(簡体字、繁体字)、韓国語がありますので、流暢に読み書きができる言語で受検してもらいましょう。

中には、「採用候補者の日本語が流暢なので日本語のSPIで十分」と思えるかもしれませんが、前述した読解力の問題もあり、本質を理解するまでに時間がかかったり、意図したものと違う答えをしてしまったりすることがあります。

ですから、公平性を保ち、正しく適性を調べるためにも、必ずGSPI3を利用しましょう。

● GSPI3で日本語の能力は確認できない

GSPI3では、日本語能力を判断することはできません。日本語能力を判断するには、外国人向けの日本語能力テストである「日本語能力検定(JLPT)」などを受検してもらうか、円滑なコミュニケーションが図れるかなどを面接で確認しましょう。

ですが、日本語能力は絶対に必要とは限りません。外国人を採用する=グローバル化を始めるのですから、社内で英語などを使ってコミュニケーションをする方法もあるでしょう。特に、エンジニアなど専門分野のスキルを持つ外国人は、即戦力として期待できます。そこで、配属部署で問題がないかを確認の上、採用するという方法もあるでしょう。

なお、このGSPI3を、日本人の英語力確認のために使うことはできませんので、ご注意ください。