お役立ちコラム

人事データの分析が役立つ!
適性検査データを採用や育成に活用しよう

2022年09月28日
  • 適性検査導入のメリット
  • SPI3の活用

ライフスタイルの多様化やコロナ禍でのテレワーク普及を受け、働き方の選択肢が増加しています。従来よりも個々の従業員の状況が見えにくくなっているため、人材育成や組織設計についてこれまでにない難しさを感じている企業も多いのではないでしょうか。
そのような企業が、従業員の状態を多角的に把握する手法として注目しているのが、「人事データの分析」です。人事データはHR(Human Resources)データとも呼ばれ、人材に関する情報を集め、分析して、採用・育成・配置などを検討するときなどに活用します。
本記事では、人材育成をはじめとしたさまざまなシーンで役立つ人事データについて、データ分析の流れや、人事データの種類、そして測定方法を解説。中でも個々の人材の資質・持ち味の可視化に役立つアセスメントツールである適性検査SPIについて、具体的な活用シーンを紹介します。

人事データの分析とは

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人事データの分析とは、人材に関するデータを分析し、採用・育成・配置などの参考に用いることです。

企業の人事部門が保有する膨大な人事データには、入社時に収集する個人情報、労務管理に必要な情報、評価情報などがあります。デジタル化の進展により、そのほとんどをデジタルデータとして管理・活用できるようになりました。デジタルデータは蓄積しているだけでは意味がなく、分析を行って活用することで初めて効果を発揮します。

人事データに限りませんが、データ分析は、主に次の6つを行うときに活用できます。

<データ分析を活用して行えること>

・高精度の予測を立てる
・原因を追求する
・仮説を立て検証を行う
・バイアスを排除する
・最適解を発見する
・結果の比較評価を行う

このほか、データという根拠があるため、採用・育成・配置といった場面で、透明性が高く、説得力のある施策を推進することも可能です。


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人事データの活用場面

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では、実際の現場において、人事データは具体的にどのように活用されているのでしょうか。以下に挙げるのは、人事データの代表的な活用場面です。

<人事データが活用される代表的な場面>

・自社に合う、活躍する人材の採用を企画する
・新人の初期配属を検討する
・従業員の離職や休職の要因を分析し、施策を検討する
・働き方改革や健康経営を進める上で、現状分析や施策の検討をする
・従業員の異動を検討する
・チーミングや組織開発を検討する
・次世代リーダーの選抜を行う

基本的には、それぞれの場面単体での活用ではなく、採用から入社後のさまざまな場面でデータ分析を行い、分析結果を活用します。PDSサイクル(※)を回すイメージでデータを活用すると、効率よく成果を出しやすくなるでしょう。

※PDSサイクル...Plan(計画)、Do(実行)、See(評価・見直し)の3つのプロセスで行う業務管理のこと。

人事データ分析・活用の流れ

人事データを分析し、課題解決を行う際の流れについて紹介します。次の1~5のような流れで進めます。

1.現状を把握し、課題を設定する

自社の理想的な状態と、「離職率が高い」「ニーズにマッチする人材が採用できていない」「従業員のエンゲージメントが低い」といった自社の現状を比較し、解決すべき課題を設定します。

2.仮説を立て、必要なデータを整理する

課題が生じている理由について仮説を設定し、仮説の検証・分析に必要なデータを整理します。

3.データを収集する

分析に必要な人事データを収集します。

4.仮説を検証する

データを分析し、仮説を検証します。

5.分析結果から施策を検討し、実行する

分析結果から課題解決につながるアクションを考案します。

人材に関するデータの種類と測定方法

人事データのうち、従業員一人ひとりの持ち味や適性といった人材に関するデータを分析する上では、目的と活用方法を踏まえ、正しく測定し蓄積することが重要です。

人材に関するデータには、大きく「保有面」と「発揮面」があり、さらにさまざまな種類に分かれます。各種のデータを測定する一般的な方法と併せて紹介します。

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●保有面は、知識・技能テストや志向・仕事観アセスメントツール、適性検査などで測定

保有面とは、その人材が経験によって獲得し保有している、比較的変化しづらいもののことです。次に挙げる3つに分類して考えます。

・知識、スキル
知識やスキルは、経験や学習を通じて獲得・理解した知識や技能のことを指す。
主な測定方法:知識・技能テストや、企業独自のスキルチェックテストなど

・志向、欲求・仕事観、組織観
志向とは、働く上で重視するものや実現したいことに対する考え方。仕事観とは、仕事や組織、働くことに対する考え方を指す。
主な測定方法:志向・仕事観アセスメントツールなど

・資質(性格特性、知的能力)
性格特性とは、人との接し方や仕事への取り組み方、目標の持ち方などと関係の深い、さまざまな性格がもつ性質のこと。知的能力とは、課題に対して合理的に思考し、目的を定めそれに沿って行動し、効果的・能率的に事態を処理していく能力を指す。
主な測定方法:SPIをはじめとした適性検査

●発揮面は、360度評価やコンディション、パフォーマンスサーベイなどで測定

発揮面とは、保有面が行動となって表れたものです。次に挙げる3つに分けて考えることができ、それぞれ職場環境や本人の心理状態に影響されて変化します。

・メンタリティ
メンタリティとは、人材を取り巻く環境の影響を受けて形成される、心の状態のこと。
主な測定方法:コンディションを測定するサーベイなど

・行動
行動は、仕事において発揮している具体的な行動のこと。
主な測定方法:360度評価など

・成果
成果とは、仕事において、結果として発揮しているパフォーマンス、アウトプットのこと。
主な測定方法:パフォーマンスサーベイなど

SPIのデータを分析すれば異動検討や組織設計にも利用できる

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前項で、"SPIをはじめとする適性検査"は人材が持つ資質の測定に有用と紹介しました。

適性検査とは、人材の持つ能力や特性を数値化し、定量的に判断するために行うものです。基礎能力などを測る「知的検査」とパーソナルな特性を測る「性格検査」の2種類があり、それぞれの検査結果をもとに、人事業務に役立てることができます。

また、そのデータを分析することで、「求める人材の発見」「組織設計」「異動シミュレーション」といったシーンでも活用できます。

>>適性検査の活用法や種類について詳しくはこちら

●求める人材の発見

SPIによる分析結果で、活躍や適性の可能性などを確認し、自社が求めている人材の発見に役立てます。新入社員の配属先の決定や、次世代リーダー候補の早期発見や育成、ポジションの特性に合った人材を知りたい場合などに有用です。

●組織設計

SPIで収集したデータを、組織設計に役立てることができます。データの分析結果をもとに、プロジェクトの目的とチームの特性に合った人材の選定や、組織・チームのマネジメントなどに活用可能です。また、新入社員と配属先の上司やメンター候補との相性確認も行えるのが特徴です。

●異動シミュレーション

SPIのデータ分析によって、異動シミュレーションを行うことができます。異動候補者の異動先でのフィット度を予測し、最適なチーム編成実施の手助けをします。

人事データを分析し、組織のあり方や個人の働き方の変化に対応しよう

社会・ビジネス環境の変化を受けて、組織の在り方、さらには個人の仕事に対する価値観も大きく変わりつつあります。個人の状況を直接的に把握しにくくなる中、従来の直接的に接点をもった関係性に基づくマネジメントから、データを活用して人・組織の状態を可視化し、マネジメントに活かしていくことは、喫緊の課題です。

中でも、SPIは、人事データにおける個の資質を分析する際に役立つ適性検査です。組織設計や異動シミュレーションにも役立ち、求める人材の発見の一助にもなります。蓄積されている人事データを分析し、個人と組織を活かすマネジメントスタイルをいち早く確立しましょう。

 

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