
マックガード日本合同会社

- 従業員数:
- 32名(日本単独)※2025年3月時点
- 業種:
- 製造
- 課題:
- 面接
- 内定者フォロー
SPI3は、限られたリソースで
精度の高い採用活動を実現するために欠かせない存在
書類選考・面接だけでは候補者の業務適性を読み切れず、採用後にミスマッチが発生していた
面接だけでは見えづらい、採用候補者の資質を把握するために活用
社員の自己理解を深める手段や、適性を活かした人員配置の参考材料として活用
面接の印象だけでは判断しづらい、採用候補者の能力や適性を裏付けられるようになり、採用の精度が向上
SPI3の結果が面接者の所感を裏付けるエビデンスとなり、次工程への内容引継ぎがスムーズになった
社員一人ひとりの適性に応じた担当業務のアサインが可能になった
前職は信販系の会社で、経営企画から法人営業まで幅広く経験しました。30歳を過ぎたころ、もともと車が好きだったこともあり、外資系の自動車部品メーカーである当社への転職を決意。大手自動車メーカーからも内定をもらっていましたが、小規模な組織で主体的に業務を進められそうだったことと、英語を使う環境に魅力を感じ、マックガードを選びました。
入社して2年間ほど営業の現場を経験し、現在は営業企画や予算策定、組織づくりに加え、採用業務も担当しています。
アメリカの本社はメーカーとしての機能が強く、日本支社は国内のセールスに特化した、独立性の高い組織です。社員数も約30名とコンパクトで、実際に裁量権を持って働けていると感じます。
本社はニューヨークの都市部から離れたのどかな郊外にあり、アットホームな風土です。その雰囲気は日本支社にも根づいており、いわゆる外資系企業らしい個人主義でハードな社風とは異なります。多様な国籍やバックグラウンドを持つ社員が在籍し、目標達成に向けてチームが一丸となって協力しています。
当社では、主に営業職の中途採用を行っています。常に採用しているわけではないため、専任の採用担当はいません。欠員が出たタイミングで、私を含む兼任メンバーが採用活動にあたる体制です。
当社は、採用する人数が少ないからこそ「この人なら活躍してくれそうだ」と確信できる方を迎えたいと考えています。日本支社は最小限の人数で運営しているため、入社いただいた後に、お互いに「想定と違っていた」となった際に、別の部署に異動いただくなどの柔軟な対応を取りにくい、という実情もあります。企業・候補者、双方にとって、採用時のすり合わせが重要だと感じています。
私が採用活動に関わる前のことですが、実際に当社の求人像と候補者の特性にミスマッチが発生し、どのように活躍いただくか悩んだケースがあったと聞いています。要因としては、履歴書・職務経歴書など書面上の情報と、面接時の受け答えのみが判断材料であったために発生したミスマッチだったと考えています。
こうした背景から、面接では見えにくい資質を客観的に把握するための手段として、2019年からSPI3を導入しました。
現在の活用タイミングとしては、一次次面接の終了後にSPI3を受検いただき、それまでの選考結果とあわせて、最終面接に進んでいただくかどうかを判断しています。
特に注視しているのは、営業職に必要なスキルと関わりの深い項目です。当社の営業は定型的なルート営業ではなく、顧客ごとに提案内容をカスタマイズするスタイルのため、求められるスキルが多岐にわたります。たとえば、基本的な対人能力や行動力、物事を構造的に整理する力、顧客の行動や感情を先読みして対応を考える力、交渉を前に進める突破力、タスク管理能力などです。
SPI3は、選考の印象を裏付けたり補完したりするための材料としての位置づけであり、それ単体で合否を決めることはありません。私たちから見て「活躍できそうか」という企業側の視点に加え、「この会社を成長の場として生かせそうか」という、採用候補者側の視点もを大切にしながら、双方にとってのマッチ度を総合的に鑑みたうえで、合否を判断しています。
SPI3導入の効果として感じることの一つは、選考の精度の向上です。あるとき、面接の印象だけでは評価が難しい候補者がいました。SPI3を導入する前であれば、不合格になっていたかもしれません。しかし、その方のSPI3の結果を見たところ、論理的思考力が求められる当社の営業に適性があることがわかりました。SPI3のおかげで、面接では見えづらかった候補者のポテンシャルを見抜くことができ、最終面接へ進んでいただく判断を下せました。
また、採用活動の効率化にもつながっています。最終面接へ進める理由を上長や代表に伝える際、以前は面接官の主観を元に説明していたため、納得してもらうのに時間がかかることがありました。今はSPI3の結果をエビデンスとして提示することでスムーズになり、コミュニケーションの負担が軽減したと感じます。
選考以外の場面では、昨年、自己理解を目的として全社員にSPI3を受検してもらいました。人事制度・目標制度の見直しのタイミングだったので、「まずは自分を客観的に見つめ直してほしい」という想いがありました。
受検した社員からは、「結果に納得感がある」という声が多く寄せられました。私自身も「企画が得意」という結果が出たのですが、実際に営業企画を担当していることもあり、「今の仕事は本当に向いているんだ」という自信につながりました。自分の弱みも可視化されるので、目標設定の参考にしている社員もいるようです。
またSPI3は、営業メンバーの業務アサインの材料としても活用しています。例えば大手クライアントを担当するメンバーアサイン時には「プレッシャーに強い」かどうかを確認しています。ある社員は、入社時のSPI3の結果から適性が高いことが確認できたため、早期の段階から大手・トップクライアントを担当してもらっていましたが、非常にスムーズに適応し、活躍しています。
一方で、当社の営業として必要なスキルをもう少し磨く必要がありそうだという傾向が見えた際には、本人とすり合わせながら、アサインを検討することもあります。SPI3のおかげで、経験年数に関係なく、その人に適した柔軟な配置・アサインができています。
今後は、社員の育成や新入社員のオンボーディングにも、SPI3を積極的に活用していきたいと考えています。
SPI3の結果をもとに、一人ひとりの強みや弱みを把握し、必要な支援や成長の機会を提供できる体制づくりを進めていくことが、会社・社員双方にとって良い結果につながると考えています。
また、当社の営業は年々高度化しています。事業が成熟していくなかで、単に商品を紹介するだけではなく、お客様の中長期的な事業戦略や、時代背景・業界トレンドなどを踏まえた、より戦略的な提案が求められるようになってきました。
新しく入社された方が、複雑化する営業スタイルに早く慣れ、活躍できるようにするためにも、SPI3の結果を活用して、弱みをフォローする体制を整えられるとベストだと考えています。
現在、売り手市場が続いており、営業職の採用はどの企業にとっても難しくなっています。特に、我々のように人事を兼任しており、採用活動に十分な時間をかけられない場合、「候補者と当社業務がマッチするかどうか」を正確に見極めることが求められます。
SPI3は、こうした状況において、面接者の主観に偏りがちな評価を補い、選考の精度を高めてくれる有効なツールです。もしSPI3が使えなくなったら、代替サービスを急いで探さざるを得ないほど、当社にとっては欠かせない存在となっています。
採用のリソースに制約がある企業こそ、SPI3という客観的な判断材料を取り入れる意義は大きいと感じています。