東洋鋼鈑株式会社

- 従業員数:
- 1,515名(2025年3月時点)
- 業種:
- 製造
- 課題:
- オンボーディング
- 組織開発
適性検査SPI3導入事例
「相性の良いメンターだから、安心して相談できる」
データで最適化するメンター制度

新卒採用が個社から東洋製罐グループ一括採用に変わり、素材メーカーで働くイメージがあいまいな新入社員が増えた
新入社員のオンボーディング施策としてメンター制度の導入を決めたが、導入にあたってメンターと新入社員のミスマッチを防ぎたかった
SPI3 for Employeesの結果を参考にして、メンターと新入社員のマッチングを実施
面談開始前に実施する研修で、メンターにはメンター自身の結果とメンティーとなる新入社員の結果を共有している
メンター面談中に、お互いのSPI3結果を見せ合って相互理解を深めるペアが多い
メンター制度は初年度から高い効果を上げており、対象を拡充することを検討中
初年度、メンターのほぼ全員から「SPI3 for Employeesは有益だ」との感想を聞くことができた。その後の評判も良い
マッチングを考える際には、SPI3 for Employeesのような客観的な判断材料があった方が間違いなく良いと感じている

有松:私たち東洋鋼鈑は、缶用材料、電気・電子部品材料、建築・家電用材料、自動車部品・機械部品材料、機能材料などとして使われる、さまざまな鋼板やフィルムなどを製造する素材メーカーです。今回は、私たちが新人育成のために2023年度に新設した「メンター制度」と、セットで導入したSPI3 for Employeesの活用方法についてお話しします。
当社がメンター制度を始めた大きなきっかけの1つは、2021年度から新卒採用が個社採用からグループ一括採用に変わったことにあります。東洋鋼鈑は東洋製罐グループの一員ですが、東洋製罐をはじめグループ企業の多くが包装容器事業を行っているのに対して、東洋鋼鈑は業種が異なります。そのため、素材メーカーで働くイメージがあいまいな新入社員が増えたのです。そのような新入社員たちに入社後スムーズに組織に適応し活躍してもらうためには、できるだけ早い段階から各人の悩みや不安、疑問を丁寧に解消し、東洋鋼鈑のビジネスや組織や仕事の魅力を伝えて、早期にモチベーションを高める必要があります。そのために2023年度からメンター制度を導入することに決めました。
私たちは2022年頃からメンター制度の検討を始めました。そのなかで、制度の失敗要因の1つに「メンターとメンティー(新入社員)のミスマッチ」があることを知りました。メンター制度の導入にあたって、このミスマッチを防ぐ必要があると考え、東洋製罐グループホールディングスの新卒採用担当やリクルートマネジメントソリューションズと相談したうえで、メンターと新入社員のマッチングのためにSPI3 for Employeesの導入を決めたのです。
なお、2023年度にメンター制度を始めた際には、関係者にその意味や意義を丁寧に説明しました。特にメンター・新入社員それぞれの上司には、丁寧に説明して理解を得るようにしました。初年度、ある新入社員の上司がメンターのことを知りたいということで、懇親会をセッティングして親睦を深めてもらったことがありましたが、それ以降、メンター・新入社員それぞれの上司から不安や不満の声が聞こえてきたことはありません。

上野:私たちのメンター制度は、入社1年目の新入社員が10月から翌年3月までの半年間、メンターと月に1回、1時間、つまり計6回にわたって面談するという仕組みです。新人研修を経て7月に職場に配属された新入社員が、仕事や会社にある程度慣れてきたところでメンター面談を始める仕立てにしています。メンターは入社3~5年目を中心とした先輩社員が務めます。メンターと新入社員は必ず異なる部署で、かつ同性での組み合わせにしています。
メンター面談では、新入社員の方からメンターに向けて、職場での悩みや困りごと、不安に感じることを相談したり、会社や組織に対する疑問を投げかけたりしてもらうようにしています。メンターには、新入社員の悩み、不安、疑問などを解消する役割を担ってもらっています。このような相談がしやすいように、異なる部署の組み合わせにしているのです。なお、以前からOJTの一環として職場の先輩たちが新入社員に業務を教えたり支援したりする慣習がありますが、その慣習とメンター制度はまったく別物と考えています。メンター面談は仕事を教える場ではなく、あくまでも新入社員の悩みや不安、疑問を解消し、東洋鋼鈑の魅力を伝えるための場です。
國永:私は今まさにメンターを担当しているのですが、私の場合は新入社員から、例えば次のようなことを相談されました。「入社してはじめてこのまちに来たので、まちでの過ごし方を教えてください」「社内行事にはどのようなものがありますか?」「会社の懇親会ではどのようなことを話したらよいですか?」このように、新人たちが仕事中に職場の先輩に聞くのは少し抵抗があるけれど、メンターが相手だと気軽に質問しやすいことはけっこうあるのです。ですから、話題に困ることはありません。

上野:私たちはメンターと新入社員をマッチングする際に、SPI3 for Employeesの結果を参考にしています。メンターの選定は私たちだけでも十分可能ですが、好相性のマッチングを考える際にはSPI3 for Employeesのような客観的な判断材料があったほうが間違いなく良い結果になります。なお、メンターには事前にSPI3 for Employeesを受検してもらい、面談開始前に実施する「メンター研修」のなかで、一人ひとりに結果をフィードバックしています。新入社員は、性格検査については採用選考時のSPI3結果を使用し、入社後にSPI3 for Employeesの志向・仕事観検査だけを受検してもらっています。
有松:私たち人事だけでなくメンターも、SPI3 for Employeesの効力を実感しています。毎年、メンター制度終了後にメンターたちが集まって話し合う「メンターダイアログ」の場を開いていますが、特に初年度、メンターのほぼ全員が「SPI3 for Employeesは有益だ」と言っていました。それ以降も、多くのメンターが「最初から自分と新入社員の相性が良いと感じながら、安心して面談できた」「お互いの考えが理解しやすく、話しやすかった」といった感想を話してくれています。初回の面談では、お互いの結果を見せ合って、相互理解を深めることができたペアも少なくありません。
國永:私もメンターとして、新入社員とお互いの結果を見せ合って盛り上がりました。私たち2人は「4つのパーソナリティタイプ 」が一緒なのですが、確かにコミュニケーションが取りやすいです。また今回SPI3 for Employeesを受検したことは、自分自身を振り返って内省する良い機会にもなりました。

有松:メンター制度は初年度から高い効果を上げています。例えば、毎年の新入社員アンケートには、メンターが新入社員の悩みや不安、疑問を解消してくれた成果がはっきりと反映されています。また、新入社員たちが、直接私たちに「メンター制度があってよかったです」「メンター面談がなかったら、悩みを1人で抱え込んでいたかもしれません」と語ってくれたり、周囲にそう言っていたという噂を耳にしたりすることもあります。
上野:またメンター側も、新入社員と関わりを持てる貴重な機会だと喜んでいる者が多いです。メンター同士の横のつながりができることが財産になると考えるメンターも多くいます。また、リクルートマネジメントソリューションズが提案してくれた「懇親会」も年に2回ほど開催しているのですが、そのなかでペアの親睦を深め、メンター面談の場でさらに相談しやすくなったという話もよく耳にします。
國永:メンター制度とSPI3 for Employeesは、今後も必要な施策として継続します。加えて、今後はメンター制度の対象を拡充することを検討したいです。新入社員からは「入社2~3年目も継続してメンターをつけてほしい」という声、そして、メンターからは「自身にも別部署のメンターをつけてほしい」といった声が上がっているからです。
有松:2024年度下期からは、キャリア面談にもSPI3 for Employeesを活用し始めています。2024年度下期は事務・技術スタッフのみが対象でしたが、2025年度からは管理職にも対象層を拡大しています。キャリアを考える際のポイントの1つは自己理解です。自分を理解するヒントの1つとして、SPI3 for Employeesのモチベーションリソースや性格検査などを活用してもらっています。
また、私たちの取り組みを参考にして、グループ会社の鋼鈑工業も新入社員にメンター制度とSPI3 for Employeesをセットで導入するという波及効果も起きています。さらに今後は、マネジャーと若手社員のコミュニケーションや人材ポートフォリオ作成などにもSPI3 for Employeesを活用していきたいと考えています。
SPI3 for Employeesの活用にあたっては、リクルートマネジメントソリューションズの支援が欠かせません。圧倒的な当事者意識を持って関わってくれていることに感謝しています。一緒に仕事をしていて勉強になることが多く、今後も頼りにしています。
