NTT都市開発株式会社

- 従業員数:
- 約800名(2025年12月時点)
- 業種:
- 不動産
- 課題:
- マネジメント
- 人材要件設計
- 組織開発
適性検査SPI3導入事例
多様な人材と共に新たな街づくりを。
~全社員80%の受検データからNTT都市開発社員の多様性・求める人材像を可視化し、採用・育成を進化させる取り組み~

新卒採用20周年を迎えるなかで、データ活用をすることで、 よりよい人材獲得につなげることを考えた
全社員実施によるデータ分析 (どのような人材が自社にいるのか、可視化・把握)
社員同士のコミュニケーションの活性化
求める人材像・採用基準の明確化
育成場面での活用の兆し

私たちNTT都市開発は、NTTグループの街づくり事業を担うNTTアーバンソリューションズグループの一員として、不動産事業で培った経験・ノウハウと、NTTグループがもつICT、エネルギー、環境技術などのリソースを最大限に活用し、地域社会が抱えるさまざまな課題と向き合い、新たな「街づくり」を推進しています。
私は2008年、NTT都市開発に新卒入社しました。当時、会社は新卒採用を始めたばかりで、私は第2期生です。選考時にはSPIを受けました。入社後は、マンション開発を3年、採用育成担当を3年経験した後、2014年に複合ビルのアセットマネジャーとなりました。2019年からは経営企画部に所属し、NTTアーバンソリューションズグループとして、新たな会社の未来を考える仕事を担いました。2023年に採用担当課長として再び採用チームに戻ってきて、現在に至ります。
弊社は新卒採用を始めて20年になるのですが、これまでのトータルで約400名の社員を新卒で採用しています。直近の約5年間で、新卒採用数は毎年40名ほどと以前より増えています。採用規模がこれだけ大きくなったのだから、データ分析を活用して、NTT都市開発に必要な人材「求める人材像」を可視化する必要があるのではないだろうか。私自身、自分の感覚を信じるタイプですし、採用担当の感覚は大切だけれど、そこにデータの力を加える必要があるのではないかと考えました。

私たちは街づくりの会社として、できるだけ多様な人と共に街づくりをしたいという想いがあります。もし似たタイプの人材ばかり採用してしまっているのであれば、採用にもっとダイバーシティの観点を加える必要があります。実際に、どの程度多様な人材を採用できているのか、データで確認したいとも考えていました。
さらに、新卒採用を始めて20年近くが経ち、いわゆるマネジメント層にも多くの新卒入社社員が登用され、活躍している社員の特徴を分析できる母集団が形成されてきました。このタイミングでデータ分析を行えば、より精度の高い人材要件を設計できるはずだと確信しました。
そこで、私たちはリクルートマネジメントソリューションズに、SPI3を活用して求める人材像を可視化できないだろうか、と相談しました。当時、私たちはすでにリクルートマネジメントソリューションズに管理者研修などをお願いしており、当社の社員についても理解があると実感していました。
なお、SPI3 for Employees導入で社内を説得する際は、SPIのサンプル数の多さが決定打となりました。膨大な受検者と比較したときに、自分の特徴がどこにあるのか、世のなか全体から見てどの程度特徴的なものなのか、業界内で活躍するのはどのようなタイプか、といったことが明確に分かるメリットが大きかったのです。
私たちは2025年、求める人材像の可視化のために、全社員を対象に「SPI3 for Employees」を実施しました。想定以上の受検率で、全社員の80%ほどが受けてくれました。2019年以降の若手新卒社員に限れば、受検率は98%以上に達しました。また、マネジャー層も積極的に受検してくれました。「SPI3 for Employeesは、自分の能力や強みを可視化でき、自身の今後のキャリアプランを考えるときにも役立つテストです」と積極的に広報した効果があったようです。
テスト結果は一人ひとりに返していますが、ポジティブに受け止めている社員が多くいます。実際に自分のキャリアを考える支援ツールとして役立ててもらいたいと思っています。また、「もしよければ、SPIの結果を周囲にシェアしてください」と伝えており、実際にシェアし合っている社員も少なくないようです。私たちも採用チーム内でお互いに結果をシェアして、相互理解を深めました。最近は、若者の間で性格診断が流行しているため、若手社員たちの自己開示することへのハードルが昔より下がっているのかもしれません。今後も、お互いの自己開示を推奨していきたいと考えています。

SPI3 for Employeesの分析からは、いくつか大事なことが明らかになりました。1つ目は、私たちが「求める人材像」をある程度明確にすることができました。今後は、このデータを新卒採用に活用したいと考えています。例えば、面接時に判断に迷ったときの拠りどころになるでしょう。面接官が学生のタイプ別にコミュニケーションの手法を変えることなどもできる、と考えています。
2つ目は、NTT都市開発には思っていた以上に多様な人材がいるということです。今回のデータ分析では、NTT都市開発で活躍するうえでの共通要素はありつつも、さまざまなタイプの人材が活躍していることが可視化されました。この分析結果は、多様な人と共に街づくりを進めていきたい、という採用で大切にしてきた考えに合致する結果だと感じました。その点では現状の新卒採用に大きな問題がないことが分かり、喜んでいます。
これらのデータ・議論から、NTT都市開発として共通して求めたい人材像・人材要件を踏まえて、多様な人材を採用していく、という方向性をあらためて確認し明確にすることができました。今後、採用・育成の方針・施策に接続していきたいと考えています。
3つ目は、マネジメント層が多く受検してくれたことによる、将来的にどの能力を伸ばしていくことが必要なのか、という育成面での示唆です。また、若手社員への向き合い方についても、目の前の成果だけでなく将来を見据えて一人ひとりの特徴を理解することの大切さが見えてきました。
今後、私たちは採用だけでなく、育成や組織活性にもSPI3のデータを活用していきたいと考えています。例えば、上司はメンバーのSPI3 for Employeesの結果を踏まえ、これまで以上に一人ひとりに寄り添ったコミュニケーションができるようになるはずです。これは上司、部下双方にとってもいい効果があると期待しています。
また、若手社員の育成を考えるうえで、個々のタイプを踏まえて短期だけでなく中長期的な視点をもって関わっていく、という新たな観点を得ることができましたので、この示唆も育成に生かしていきたいです。

なお、社内から「SPI結果は年を経ると変わるのではないか?」「SPIは本当に信頼できるのか?」という質問がよく寄せられます。実は、私が20年近く前の入社時に受けたSPI結果と、今回のSPI3for Employeesの結果を比較すると、もちろんまったく同じではないのですが、変わらないといわれる部分はほとんど波形が同じでした。私の2つの結果を証拠として見せることもありますが、この結果を見るとSPIの信頼性も伝わるようです。
今回の導入を経て、多くの社員がSPIを信頼してくれた、自己理解や相互理解のきっかけとして生かし始めてくれている、と感じています。今回の取り組みで得られた信頼をベースに、SPIをさらに有効活用していきたいと考えています。
